FT-817用 山岳移動のためのFT8インタフェースの制作(その1)

 

Windowsタブレットを接続した受信試験 USBハブのSW_ONによるLEDが目立つ

FT817で山岳移動で使うFT8用のインタフェースを作製しました。

人が多い山頂付近ではMICを片手に話していると結構目立つし迷惑になるので、CW等と同じように音を出さないで通信できるFT8は興味があります。ただし、無線機にアンテナだけでも結構な重さと容積になるので、このうえに接続用のインタフェースとパソコン(タブレット)をもっていくとなると重さが心配です。でも、実際にやってみないとわからないのでまずは小型のWindows10タブレットを購入して、TF8用のインタフェースを作製することにしました。

PCはWindows10のタブレットを使う予定で、購入したタブレットには標準のUSBポートがあり、SPアウト端子はあるがMIC入力端子がないので、USBハブを間にいれてサウンドボードとUSB-シリアル変換を行うことにした。PCからFT817の制御はCATを使うことにして、シリアルはTxとRxだけで済むので変換モジュールの選択肢が広がる。山岳移動専用に使うので、RTSやDTRを利用したRTTYやCWの制御は行わないFT8専用としてコンパクトになるようにしたつもりですが。。。

♦構成

 USBハブ(4ポート)を内蔵

 USBサウンドカードとUSBシリアル変換モジュールは内蔵USBハブに接続して、Windowsタブレットからは1本のUSBケーブルで接続

 送受信制御はCATを使う

 DATAはトランスで分離、CATはフォトカプラで分離

 

♦回路

回路はネットにあった回路図 を参考にして、RTSの回路は除いた。なお、一部のRの値は手持ちの部品の関係で一部変更しています。(2.2k > 2.7k、47k > 10K) 、サウンドボードとのカプリングコンデンサ4.7μはUSBサウンドボード側にコンデンサが搭載されていたのでカットしています。

 

CATコントロール用の配線図(PC817フォトカプラによる分離)

 

♦部品等

USBーシリアル変換はamazonから安価な
KKHMF CH340モジュール STC マイクロ コントローラー ダウンロード USBターンTTLシリアル
サウンドボードは
ポータブル USBサウンドカード USBオーディオ 5.1 外部USBサウンドカード オーディオアダプタ ブルー
USBハブは秋葉原で4ポートのSW付の安価(400円)なもの
トランスは秋葉原のシオヤ無線で安価なSD-23(STではない互換品<310円/2019/04現在> 2k:2k)、音質を求めるわけではないで大丈夫でしょう
FT817側の端子であるミニDINは6Pinは昔のKBM用デットストックを切断して利用、8Pin用は新規購入。
ケース 秋月で販売されているプラスチックケース SK-16
基板 秋月のBタイプ
 *基板とケースについてはもっと小さくしたかったが、USBハブをケース内に内蔵してUSBコネクタを撤去することにしていたが、USBコネクタの撤去が難しかったのでこのサイズになってしまった。

♦制作

1.まずは、購入したUSBハブの各ポートが正常に機能しているかを購入したSBボードで接続し、すべてのポートがOKであることを確認した。
2.USBハブから4ポートのUSBコネクタを外そうとしたが、基板が薄くハンダ吸い取り線で取り外そうとしたが、スルーホールがとれそうなので1個だけ外して中止とした。この1個分のスペースにCAT制御の回路を実装することにした。
3.USBハブにUSBシリアル変換モジュールとサウンドボードをさして、トランスを配置してケース内にうまく収まるかを確認
4.サウンドボードのイヤホン端子とマイク端子を撤去
5.USBシリアル変換ボードのドラーバーをダウンロードしてインストール、USB変換モジュールが認識されるか確認
6.USB変換モジュールのTX,Rx,Vcc,GNDの引き出し
7.サウンドボードの出力、入力の引き出し
8.CATコントロール用の基盤上での配線
9.リグからのDATA,ACCコード接続用のXHコネクタの配線等
10.USBハブからのUSBケーブルが短いので他で使用していたUSBケーブルを切断して適当な長さにして接続

♦試験・調整
1.PC接続して、CAT制御ができるかを試験(ランプ確認)
2.FT817のACC端子を接続してPCのソフトからCAT制御ができるか試験
  WSJT-Xを使いました。
3.Windows上で今回使用したサウンドボードの設定をする
  ここが一番面倒でした。設定項目が多岐にわたるので。
4.FT-817のDATA端子に接続してデコードできるか試験

 *デコードまではOKですが、変更申請が未なのでここまで

 *Windowsタブレットをこのために購入して使ってみたがあまり使いかってがよくない。サイズが9インチで、WSJT-Xの操作ではタブレットとして操作がよくなく、余っていたUSBハブのポートに無線マウスをさして使うことにした。したがってUSBハブは3ポート使用となった。

反省点等
・コンパクトにつくるためには、USBハブは横差しではなく縦差しを使いUSBコネクタを外して実装すると小型になる

・USB変換モジュール、サウンドボードもUSBコネクタを外して縦置きにすると実装密度を上げることができる

・トランスの高さがあるので各モジュールは縦置きがよい(ケースの高さが決まる)

・トランスの位置決めが重要のようだ(配線の自由度はあるが)

・USBハブは4ポートのものが安価に出回っている。USBコネクタは1個だけは外さないで残したほうがよい(試験用として)

・サウンドボードのイヤホン端子(出力)は外さないで残しておくと、Windowsのサウンド設定でマイク端子からのフィードバック音をモニタできるので都合がよい。(タブレットで出力を他の端子にすればよいけれども)

・DATA端子は使用するのは3端子分(PTTは使用しない場合)なので、通常の3.5mmのステレオ端子を使うとケースがすっきりするし、運搬がよくなる

・ACC端子は4端子が必要なので、USB端子などを利用する手もある。

以上の反省点をふまえてよりコンパクト(秋月のSK-12に収まる程度)な2号機を作製する予定

なお、重量は接続ケーブル、無線マウスドングルを含めて、177gでした。ケーブル類の重量が大半(USBケーブルも変更)

♦Windows10でのFT8用サウンド関連の設定メモ 

 Windows10ではサウンド関連の設定が各所にあるので、備忘録として残しておきます。

 ・ポイントは

   マイク入力(リグからの出力)はスピーカーからモニタできることを利用すると、マイクに正常に信号が入力(Rigの受信音)されいることが確認できる。

   サウンドの入、出力の名称やアイコンは個別(FT8とか)に設定するとあとで解り易い

   サンプリングの設定は48Kとする

   AGCは無効にする

   マイクのプライバシー設定項目でマイクアクセスが許可になっていること

  しかし、WindowsはバージョンやUpdateで設定位置がよく変わるので迷ってしまう。

下記はWindows10 HOME バージョン1809の例

デバイスの認識状況を確認します。 <設定>から<デバイス>を選択

サウンドボードは認識されて、USBシリアル変換はCOM5ポートになっていることを確認

 

 

次に、<設定>から<システム>を選択

<サウンド>を選択します

サウンドのウィンドには出力と入力のデバイスの選定があります。先ほどの<デバイス>で選択しているUSBサウンドボードを選択されていることを確認して、出力デバイスの<デバイスのプロパティ>を選択します。

 

デバイスのプロパティでは、解り易く名称を変更するとよい、また、無効にはなっていないこと、立体音響は「オフ」になっていることを確認します。

 

サウンドの出力デバイス項目の「サウンドデバイスを管理する」を選定する

 

 サウンドの設定画面から「サウンドの詳細オプション」を選定して、アプリからサウンドデバイスが使えるようになっているか、レベルを含めて確認します。

 

この例では、WSJT-Xをインストールしているのでこのアプリで今回使うUSBサウンドボードが選択されて使用できるようになっていること、およびレベルを確認、設定する

 

デバイスのプロバティに戻って、「追加のデバイスのプロパテイ」を選択します。

 

TAB画面が表示されるので、各TABを順次設定します。

まずは、全般TAB ここでは先に変更した名称の出力名が表示されるので、アイコンを変更できます。この例ではPinプラグにしてあります。
また、デバイスの使用状況欄は「このデバイスを使用する(有効)」になっていることを確認する。

 

レベルTABに移り、レベル設定を行います。実際に受信時にデコード状況を見て再設定しますが、ここは大きな数値にして、マスターでレベル調整するとやりやすいようです。

 

Enhancements TABはEnhanceは不要なので選択されていないこと

 

詳細TAB ここではビットレートを16ビット、48000Hzに設定します。

 

立体音響TABでは 立体音響が オフ になっていることを確認

 

出力の追加プロパティの設定に続いて、入力の「追加デバイスのプロパテイ」を設定します。

 

全般TABでは、アイコンの変更ができます。ここでは出力と同様にPinプラグに変更しています。
デバイスの使用状況欄では、「このデバイスを使用する(有効)」になっていることを確認

 

聴くTABでは、Micから入力した信号をSPから出力してMic入力が正しく機能しているかを確認することができます。その場合は「このデバイスを聴く」を選択して再生する機器を選択します。FT8のインタフェースの入力部分が正常に動作してPCに取り込まれているかの確認がここでできます。「このデバイスを聴く」にしておくと、指定されたサウンドボード(例えば今回USBにさしているボードのイヤホン端子)から無線機からの受信音が聞こえてきます。聞こえてくればサウンドボードは正常に機能していると思われます。

 

カスタムTABでは、AGC項目が「チェックされていない」ことを確認します。

 

レベルTABではMic入力レベル設定を行います。大きな値にして、マスター設定項目で設定したほうが運用上はよさそうです。

 

詳細TAB ここでは、サンプリングレートを 16ビット、48000Hz に設定します。

 

サウンドの設定に戻り、「サウンドコントロールパネル」を開きます。

 

サウンドの設定状況を確認

再生TAB 先ほど設定した出力デバイスが規定になっていることを確認

 

録音TAB  先に設定したMic入力デバイスが既定のデバイスになっていることを確認

 

サンウンドTAB

 

通信TAB

 

サウンドの設定項目で「マイクのプライバシー設定」からマイクが使えるようになっているかを確認します。

 

マイクがアクセス許可されて、アプリがマイクにアクセスできるようになっていることを確認します。