Windows時刻設定用GPSの制作
FT817とWindowsタブレットを使用して山岳移動でFT8を運用す場合、タブレット端末が正確な時刻になっている必要があります。実際に使ってみると結構ずれています。WiFi環境であればタイムサーバーで時刻の補正ができますが、電波の届かない山ではGPSの利用が簡単でよさそうです。またまた荷物が増えてしまいますが。将来的には、小型のGPSモジュールをFT8のインタフェース装置に組み込む予定です。
GPSモジュールはamzonで安価な NEO-6M GPSモジュール GY-GPS6MV2(*販売終了) 、USB-シリアル変換は以前購入してあったCP2102を使用したもの、ケースはストックしてあったTB-55(W80×D50×H20)、USB接続コネクタ部分はAitendoの USBコネクタwith基板 [MCUBF5P-2P] を使用してみました。このマイクロUSBwith基板は秋月電子でもケース取り付け用のパーツが販売されていますが、価格が半分で案外使えました。取り付けのスペーサの長さによりケースの厚さを調整できるので便利です。ケースはもっと小型にできますが、手持ちの関係とUSBシリアル変換の基盤サイズがあるのでこのサイズになりました。
GPSモジュールのバックアップはMS621FEのリチュウムイオン電池による回路になっていますが、購入した時点では0V近くになったいたので、長期保存されていたようです。このMS621FEは秋月で販売されているのでそのうちに交換する予定です。この電池は簡単な充電回路のため、劣化が早そう。簡単に交換できるようにするか、充電部分をカットしてCR2032でのバックアップでもするか検討の価値があるようです。
*バックアップ電池のMS621FEを交換しました。秋月で販売されているものより、基板に実装されている電池が小さく端子の位置も違うので同じ場所にそのまま設置することはやめて、線を引き出して別の空きスペースに電池を取り付けました。結果的には、交換が容易となることになりました。(2019/06/28 追記)
Windows側の時刻設定ソフトは GPS時計 を使ってみました。単に時刻だけを設定するなら十分のようです。
GPS時計での表示例
NMEAモニタでの表示例
いずれの表示もGPSを木造2Fの窓際に置いた場合です。
*登山ではいつもGarminGPS(etrex30x)を持ち歩いていますので、このGPSをタブレットに接続すれば時刻を設定できるはずですが、WindowsからGPSとして見える専用のドライバーをセットするとカシミール3D等からはGPSとして使えるようになりますが、COMとしてのアクセス部分が不明なため調査中です。(有料ソフトはあるようです)
USBシリアル変換モジュールの変更(2019/07/11)
USBシリアル変換モジュールからIC(MCP2221A)による変換に変更しました。
GPSからの受信データの変換はTxとRxだけを使用するので、今まで使用していたUSBシリアル変換モジュール(全ピン引き出し)を他で使用するため、MicroChip社のMCP2221A(DIP)に変更しました。このチップはUARTとしてはTx,Rxが使用でき、Windows10の場合は汎用のドライバとなるために専用のドライバが不要となり使いかってがよいことと、DIPタイプなので扱いやすい。FT8のインタフェースの作製でも使用してみて特に問題もなかったので、GPSの変換にも使用してみました。
回路は載せるほどでもないのですが、参考に下記に掲載します。
MCP2221A 秋月電子で購入
基板はGPSのケースに入るようにカット、入出力はJSTのXHコネクタを利用、DIPソケットは引き出しの中で長期保存された大部古いもの、今だったら丸Pinかな。
MCP2221Aを装着した基板
GPSのケースにいれた状態、以前のモジュールよりスッキリしている。初めからこのMCP2221Aを使うならば、基板はGPSやUSBコネクタと一体化するようにすると、よりコンパクトですっきりしたものになるようです。
接続端子をUSB TYPE-Cに変更 (2023/10/08)
接続端子はUSBマイクロは差し込む向きがあるので案外使いにくい。ここは向きをきにすることなく使用できるTYPE-Cに変更することにした。合わせてケースも透明なプラスチックケースにして電源および受信状況が判明できるように変更。1PPSのパルス信号によるLEDの点滅はアンテナを上にすると、基板が下になって受信状況がわかりにくくなるので、信号を取り出してLEDを点滅させることにした。TYPE-Cのコネクタを差したときに接続されていることを確認できるようにVBUS(VCC)の電源でLEDが点灯するようにLEDを追加。 USB端子は秋月で販売されているUSBtype-CコネクタDIP化キット(シンプル版エコノミータイプ)を使用した
ケースは秋月で販売されているプラスチックケースとしたが、もう一回り小さいケースでもよかった。TYPE-Cコネクタを取り付けた基板に通常にDIP基板を付けたが、TLL-USB変換のIC(MCP2221A)を載せた基板を残さないで、DIP基板に載せ変えたほうがよかった。
USB接続のGPSモジュール
最近は山にもっていくTRXをQDXにしたので、タブレットとの接続はQDX側にサウンドボードが内蔵されているので従来のサウンドボード+GPS内蔵のインタフェースは持っていく必要がなくなった。しかし、サウンドボード+GPS内蔵のインタフェースは少し容量が増えるがかくる動作が確実なのでタブレットの時刻合わせに使用していた。AmazonをみていたらUSB内蔵のGPSモジュールが安価に出ていたので購入してみた。
アンテナも内蔵されており、マイクロUSB端子があるので直ぐに利用できる。外見上では、外部アンテナ接続用のSMA端子が不要だ。バックアップ電源は、スーパーコンデンサのXH414HGが使用されている。しかし、このコンデンサは容量がすくなく(0.07F)で短時間のバックアップしかできないようだ。実際に使用してみると、一旦電源を落とすと、次の電源が入っても衛星の補足にかなり時間がかかって実用てきではない。私の場合は周1回ほどの利用なので、実際に使うまでにかなりの時間を要してしまう。
バックアップ電源の回路は下記のようになっている
回路図ではD3のあとにR3があるようになっているが確認できなかった。いずれにしてもバックアップ電源を変える必要がある。対策として、
① より容量の大きな電気二重層コンデンサ EDLC
③ リチュウム電池(1次)
が考えられるが、手持ちにボタン電池基板取付用ホルダー CR2032用(小型タイプ)が あったのでCR2032のリチュウム電池でバックアップすることにした。基板上にある、スーパーコンデンサのXH414HGを外そうとしたら、ランドごと基板から剥がれてしまった。回路的には外れても問題はなく、D3のダイオードの後に、リチュウム電池の+を逆説防止のショットキーダイオードを介して接続した。
バックアップ電源は仕様では消費電流が22μAなのでかなり持つと思われる。
バックアップ端子の電圧は、USB接続時は3.213V、USB未接続時は3.094Vであった。未接続時の電圧はバックアップ2日経過時点です。
D3は取り除いて、CR2032から直でバックアップを行うことに変更(2023/10/09)
ケースは100円ショップのゼムクリップが入っていたものを再利用
赤〇が外したバックアップ用のスーパーコンデンサ があった位置
XH414HG(0.07F)
リチュウム電池でバックアップしたことにより、電源の再投入でもウォームスタートで大部早く(1ー2分程度)補足できるようになった。
*このGPSモジュールはUSB接続できるので便利ですが、付属のアンテナはかなり感度が悪いのでお勧めしません。
(2023年10月3日)
*受信動作不良になってしまった。原因不明(2023年10月8日)
*受信不良はアンテナの感度がわるいため。このモジュールは、搭載されているパッチアンテナはよくない。アンテナを別につけないと実用性がないようだ(2023/10/10)