アンテナ制作(山岳移動運用)
山岳移動のアマチュア無線用のアンテナの制作例です。山岳移動用に特化していますので、防水や耐久性は考慮していません。
また、出力はQRP(5W程度まで)を対象としていますので、モービル運用等での高出力ではパーツの変更を検討してください。
組み立てと運搬、小型・軽量になるようにしてみましたが、まだまだ検討の必要があるようです。
- 2024/067/02 Microvertアンテナ関連を別ページに移動
HF 10m 旗振り棒利用のグランドプレーンの実験
Microvertアンテナは主に40-20mBで使用してきた。山岳移動ではロッド部分は旗振り棒(2.5m)を使用し、コイル部分にチョークコイルを内蔵してタップ切り替えとロッドのの長さ調整の2段階で運用してきた。最近はハイバンドのコンディションがよい。しかし、Microvertではハイバンドはあまりよいデータではなかった。10mBは1/4波長が2.5m程になるので、旗振り棒をロッドとして利用しているので、この部分を利用して10mBは1/4λのグランドプレーンにしてみることにした。
給電点は以前に別に作成していたものを活用して、ラジアル部分が3本でるように改造した。ラジアル部分はロッドの最長と同じ2.5mにしてみた バランはケース内に以前別で使用していたFT50#43をソータバランとしてそのまま利用
ラジアルの取り出しは、手持ちの大量にあるXHコネクタを活用、ケース内でDIP基板で受けて固定する簡易な方式とした。ラジアル部分は3本あれば面になるのでなんとかなるだろうと3本としてみた。
近くの公園で実験、ポールはグラスファイバー製でMicrovertで使用したものをそのまま使う。Microvertのコイル部分をこの作成した給電部に接続替え。まずはラジアルを3本から試験。ラジアルは本来は水平化、斜めに真っすぐ展開するほうがよいだろうがポールを立てかけた生垣に沿わせるよにしてみた
ラジアルは3本、2本、1本と減らしてデータをSARK-110で習得 実際に運用していないのでなんとも言えないが、データ的にはよい数値である。
山岳移動では、40-20mBはMicrovertで運用して10mBはコイル部分をこの給電分に取り換えて運用するとよさそうだ。次回の山岳移動で試してみよう
近くの公園の植え込みに立てかけて測定(SARK-110)
給電部の設置状況(ラジアル3本の場合、給電部は地上高2m弱)
図1 ラジアルが1本の場合
図2 ラジアルが2本の場合
図3 ラジアルが3本の場合
ラジアルは2本以上あるとよさそうなデータであった。実際の運用ではラジアルの展開で結果が変るかもしれない
ロッド部分を外して、ラジアル2本をロッド部分とラジアル部分に接続すれば逆Vダイポールになるので、あとでラジアルを2本長さを調整しておこう
ポールは4.5mあるので地上高は4m程になりるので展開次第で使えるようになるだろう。山岳移動での設置場所でGP形式にするかIV形式にするか選択する楽しみもあるようだ
HF 10m 旗振り棒利用のDPの実験
三脚利用のMicrovertアンテナに使用している旗振り棒(2.5m)を2本使用して10mBのダイポールアンテナを試作してデータを取得してみた。
今回も試験なのでケースは以前他で使用したタカチのプラスチックケースを再利用。長さがあまりないが、旗振り棒の直径には丁度よい厚みがある。バランはとりあえず、FT50#43の小型のものを再利用してソータバランとした。ポールとの接続はポール側にM6のネジがあるのでM6を中心位置に設置。同軸との接続はBNCとした。旗振り棒の短縮したときの長さは32cmなので2本で65cmほどでケースを含めた重量は352gになった。分解すれば十分に持ち運べるサイズと重さであるが、展開時の大きさが気になるところだ
旗振り棒との給電部分は3mmのネジで止める。ここは分解しやすくなるうよう蝶ネジがよいがないので6各のスペーサで代用
全体の長さは65cm
近くの人のいない公園で仮設置して測定。展開すると片側2.5mで全体で5mほどになるので展開はバランスをとりながら行うことになるので案外面倒。狭い山頂や人のいる公園ではなかなか設置がむずかしそうだ。エレメント部分も重さがあるのでしなっている。風がつよい時は設置はむりそうでした。水平ダイポールにしないでV型にすればすこしは半径が小さくなるのでよいかもしれないが、バランスのとり方と山岳移動での簡易なポールでは難しそう。
山岳移動や公園での設置を考えると、ワイヤー利用のIVやEFHWあたりが無難かもしれない
SARK-110による測定データを下記に掲載
HF 40m EFHW vs DP WSPRによる比較その3
アンテナの基本はダイポールになります。山岳移動ではEFHWを使うことが多くダイポールは使用したことがなかった。40mバンドではエレメントが左右10m程になり、中央部を高く上げてIV形式にするのも手間がかかる。しかし、なんとなくダイポールのほうが性能(送受)が良さそうな感覚があった。そこで、同じような設置状況でどのような差があるのか、WSPRにより測定してみました。設置状況は、山岳移動での利用を想定しているほで、ポールは5mのもので設置した状況での測定です。測定は、2分を2回でダイポール、EFHWの順で実施しました。
アンテナの線材はAWG24のシリコンワイヤーを使用。マッチングBOXはEFHWはトランス式、DPはソータバラン。
各アンテナの長さ、DPの長さが左右で違っているのは、片側を20m用のEFHWとするため。左右の長さが多少違っていてもマッチングにはあまり影響はかなった。
近所の公園で試験
SWR、リアクタンスの状況、EFHWは広範囲にSWRが低い。
WSPRによる数値ではあまり差がない。距離により少しの差がありますが展開の自由度からEFHWのほうが山岳移動ではよさそうです。
HF Microvert EFHW WSPRによる比較その2
EF型で通常のHWと1/4λでどこくらいの差があるのかWSPRで比較してみることにした。ついでに、ラジアル分離型・ワイヤーエレメント4.5mのMicrovertとも比較。ポールは山での運用を前提に運搬がしやすい5mとした。山の状況により樹木が利用できる場合は地上高がより高く設置することが可能だが、設置状況に左右されにくいポールでの設置を前提とした。
各アンテナ、エレメントはすべてAWG24。EFのチューナーはEFHWはトランス式、1/4λ用はL・C可変タイプ。
・EFのエレメント長は19.51mと1/4λ用は20mバンド用に合わせたので9.51mとした。
・Microvertはラジエータは4.5mのAWG24、カウンターポイズは8.3mでコイル可変型。
各アンテナの展開イメージ
公園での展開例(EFHW)
図1 EFHWのSWR
図2 1/4λ EFのSWR
図3 MicrovertのSWR (ラジアル分離型、ワイヤーエレメント4.5m)
HF Microvert 1/4λEF WSPRによる比較
WSPRを使った簡易アンテナ評価ツールを使用して、Microvertとリッツ線を使用した20m用EFHWを40mと20mでWSPRにより比較をしてみました。
Microvertはラジエータ長4mで給電点1m、EFHWは8mのカーボンロッドに斜めに展開して、EFHWチューナーの給電点は50cm・カウンターポイズ2.5mとし、SWRはそれぞれ1.1~1.2程度とした。WSPRへの送信は2分間を2回。
リッツ線使用の20m用EFHWのセット
Microvert(40-15)
40mでの比較、 EFHWは1/4λになるが近距離(国内)は5dBほどEFHWがよい。遠距離はあまり差が少ない。
20mになると、EFHWとしては本来の長さになるのでMicrovertよりはよいが、Microvertも健闘している。DXはやはりEFHWが良さそう
40mも20mも平均で5dBほどMicrovertが悪い結果になっている。ラジエータ長から性能をみるとほぼ比例しているような感じ。山頂の狭い場所での設置・展開を考えるとMicrovertは案外よさそうな感じです。
グラスファイバーポール(釣り竿)用・RH-770等ロッドアンテナ固定アダプタの制作
年末に格安で入手した、中古のグラスファーバー釣り竿(仕舞寸法45cm・4.5m)用にRH-770とMicrovertアンテナに使用しているロッドアンテナ(旗振り棒)を固定するためのアダプタを作製してみました。
アダプタの材料も以前中古で格安(200ー300円)で購入してあり、他のアンテナ等で使用した余りを活用しました。同じグラスファイバー性なので電波の影響がなく、軽量で扱いやすい利点があります。今回は、ロッドアンテナに利用している旗振り棒が158cmと250cmの2種類の手持ちがあるのでそれぞれが利用できものとして、2種類作製。
1.RH-770と158cmのロッドアンテナ(旗振り棒)用
このアダプタは、釣り竿の比較的に上部に止まるように釣り竿の径に合わせました。RH-770用とロッドアンテナ用それぞれにグラスファーバーパイプを用意しました。ロッドアンテナ用は短くなっていますが、切れ端を利用したためです。RH-770はコイル部分にビニールテープ(結束テープ)を巻いて、少し径を太くしてパイプの上部で支えるようにしました。RH-770と同軸ケーブに接続は、BNCのJ-J型を使用。
各パイプはエポキシ樹脂で接着し、その後に上下で糸を巻いて再度エポキシで固め、テープで巻いて強度を確保。
RH-770を装着した状態。下側のコイルにテープ(結束テープ)を巻いて、パイプの上部で止めています。同軸ケーブルはパイプの中を通してJ-Jコネクタで接続。
ロッドアンテナ(旗振り)は上部にテープを巻いて止める。
2.RH-770と250cmロッドアンテナ(旗振り棒)用アダプタ
このアダプタは、250cmのロッドアンテナ部分が長くそれなりに重量も増加しているので、釣り竿の中間付近に装着するようにパイプの径を選らび、パイプ部分の長さも同じようにしてみました。アンテナを固定するパイプは1種類として止める部分はテープの厚さで調整しました。偶然になりますが、RH-770は1項で巻いたテープの厚さが丁度よく、パイプの中間付近で止まるようになっていました。
3.課題等
RH-770と158cmロッドアンテナのアダプタは、ロッドアンテナと給電線の接続がネジ止めでパイプを通過させる時にネジを外すことになってしまうため、ネジの紛失やねじを止める時間がかかる。専用で別に作成したほうが荷物になるがアンテナの設営、撤去の時間を考慮すると検討に値するようだ。
ついでに、グラスファイバーの径の太い部分があったので、釣り竿を立てたときのステーを張るためのリングを作製しておいた。
RX | TX | RX | TX | |
+08 | -14 | +1 | -19 | |
+14 | -03 | +01 | -19 | |
+14 | -15 | +23 | -08 | |
+02 | +03 | +07 | -13 | |
+13 | -07 |
RX | TX | RX | TX | |
+17 | -10 | +11 | -13 | |
-07 | -10 | 13 | +09 | |
-06 | -24 | -01 | -14 |
MLA(7-10-14MHz)の実験
よく交信している隣町の局からMLAも移動運用によいのではないか、海外でもよくつかわれているし、いくつか制作してよかったとのことなので試しに制作してみました。あくまでも山岳移動で使うことを目的としているので、分解組み立て軽量化を重視して試作。
ループとなる線はパイプがよさそうですが、山岳移動運用では組み立てや制作、量的に運搬が難しそうなので除いて、以前他で作製していた同軸の網線部分を利用することにした。当初は7CあたりのTV用の軽量化された同軸を使ってみようとしたが持ち合わせがなかった。
網線ではループにはならないので、園芸用の5.5mmのポールを60cmに切断して5本つなぎ合わせて円形になるようにした。ループになった部分に網線を沿わせてスパイラルチューブで保持。
給電部分は簡単なコアを利用。FT50#37があったので再利用。1次側は6tとしてみた。コンデンサ部分は、当初はポリバリコンでアナライザを使ってどのくらいの容量で同調するかのデータをとって、手持ちのセラミックコンデンサと小型のバリコンを組み合わせて同調をとれるようにしてみた。
材料は、緑の園芸用ポール60cmが5本、同軸の網線3m、コンデンサボックス
円形にするポールはつなぎ部分がばらばらにならないように細いゴム紐でつないでおいた。
コンデンサ部分は、セラミックコンデンサを切り替えて各バンドに同調するようにした。微調整用のバリコンは小型の受信機用で耐圧がないので5Wが限度のようだ。
地面で組み立てた状態。円形に近くなっていそうだが。このあたりまでの組み立ては容易であまり時間もかからない。しかし、狭い山頂ではこのパイプをつなぎ合わせて円形にするにはコツがいる。また、つなぎ部分は円形にしているために張力がかかり、万が一に外れたばあいには飛んでいくことがあるので他者に注意する必要がある。
組み立てて設置した状況。それなりの形になっている。地上から離すとSWRが少し変化した。また、バリコンを手動で回して調整することになるので、調整後に手を離すとSWRも変化する。同調点が微妙なので慣れが必要のようだ。
7MHzのデータ。FT8の周波数付近での数値ですが、あまりSWRはよくない。この状態で交信してみたら、FT8で-19~-28程の差があった。
10Mhzのデータ。FT8では多数の局が見えていたが、比較的に強く入感している局を呼んでみたが交信に至らず。
14MHzのデータ。FT8では使えそうな数値です。あまりコンデションがよくなくFT8ではあまり見えていなかった。コールしてみたが交信に至らず。
18Mhzについては、実用的なSWRの範囲を超えていたので、この直径1mではむずかいいようでした。
MLAについては、山岳移動のQRP(5W程度)運用では送信の効率がわるすぎるのであまりメリットはないようです。MLAは自宅である程度の出力をいれて運用するような場合は場所もとらずによいアンテナと思います。
山岳移動のHFでは、山頂の状況によりますが展開できる場所があるならば、ダイポールやEFHWがよい。展開できる場所がないときはVCHやMicrovertがよさそうです。
14-18-21MHz用 バーチカルアンテナの実験
旗振り棒(ロットアンテナ?)を活用して18Mhz用のバーチカルアンテナの実験をしてみた。ポールとの接続は軽量化のために、釣り竿の廃材を利用してポールに差し込む方式にして、ラジエータとなる旗振り棒とはグラスファイバーの釣り竿を通過させて上部で落ちないようにテープで止めることにした。
ラジエータの上部は旗振り棒として、設置場所により容易に長さが調整できるようにしておいた。下部の部分は、使用予定のない古い5CFBの同軸ケーブルの網線を利用した。
ラジアルとの接続点はダイポールアンテナ用に作成してあったFT50#43のコアによるソータバランをそのまま利用。ラジアルは手持ちのAWG#20の4.1mを3本とした。計算上では長すぎるが、山岳移動では地面の状況が大きく変化するので長くしておいた。QOS局の情報によれば3m長を12本をワンセットで3セットがよいとのことですが、さすがに山にはもっていけないので、3本で実験してみることにした。ラジアルのうち2本を利用すると、そのままダイポールにすることもできる(折り返して長さを調整する)。山頂が広くアンテナを展開できるのであれば、やはりダイポールがよいだろう。
隣町の公園入口の広場で試験。こんな条件のよい山頂はあまりないでしょうがとりあえずデータを測定。
給電点が地上から48cmほどの場合のデータで、給電点の地上高差によりかなり変化しました。マッチングしていませんが使えそうな測定値です。しかし運用実績がないのでなんとも言えません。
この時のデータは、ラジエータ部(網線/2.020m+ロットアンテナ/1.265m)、ラジアル 4.1m 3本、給電位置 地上高48cmでした。
重量は
ラジアル 34g/本 計102g
バラン 44g
ラジエータ 網線 30g
ロットアンテナ(旗振り棒)+ネジ 75g
ポール接続部 23g
全体の構成品。
アンテナはアナライザ等による測定値ではそれなりによい値を示していても、共振しているだけで実際に効率よく強い電波の送受信ができているかはわかりません。バーチカルアンテナはラジアルの状況によりSWRの値とは別に効率が大きく変化するようです。ラジアルの本数が1本の場合は長さがシビアに共振点に影響しました。ラジアルが2本でも3本でも測定値には変化はありませんが、実際の運用では差がでるようです。本数が多いほうが輻射効率はよさそうですが、山岳移動では重量と容積および展開・撤去にかかる時間も考慮する必要がある。自分の体力からは他の装備との兼ね合いで、3-4本程度が限界のようだ。
ただMMANAのシュミレーションや実際の測定値のとおり、インピーダンスが低いのでTUNERを入れてマッチングをとるべきですが、山岳移動のQRP運用なので省略しています。
次回は、このバーチカルとMicrovertの比較をpskreporterでとってみよう。
山岳移動でもっていくアンテナ用資材はなるべく共有できるようにして、重量と容積を減らしたい。そこで、バーチカル用に使用したダイポール用のSMA端子付きのバラン内蔵の接続ボックスを、6mのDVPに作製していたボックスを流用することにした。そのまま流用して18Mhzのバーチカルを測定してみたら、バランの機能があまりよくないことが判明したので、バラン部分を作りなおした。細い同軸でまき直し。
ケースはもともと他で使っていたものを再利用していたので、裏には多数の穴が開いていた。左右に丁度3mmの穴が開いていたので、この穴を利用してバーチカル用の接続端子とした。6mのVDPではネジの分だけ重くなるが数グラムの増加ですむだろう。
ラジエータについては、14MHzも試験できるように、107cmの追加用の網線を作製した。
近くの公園でマッチングBOXを変更したデータを測定してみました。
まずは、14MHz
ポールとロットアンテナ部はほぼ全伸で
追加作成したラジエータ線を途中に挿入して網線部分を長く(2.02m+1.07m)して、ロットアンテナを調整。ラジアル線3本は同じものを使用して、給電点が地上高30cmの測定値。使えそうな値ですが、実際はどうでしょうか。ラジアル線が規定より短いため、3本のうち1本でも伸ばし方を変えると共振点が移動するので、うまく位置を探す必要があります。
この時のデータは
ラジエータ 網線:309cm + ロットアンテナ部158cm
ラジアル 4.1m 3本
給電点 地上30cm
18Mhzについても再測定しました。
この時のデータは
ラジエータ 網線:202cm + ロットアンテナ部125cm
ラジアル 4.1m 3本
給電点 地上30cm
21MHzで測定。ラジアルは同じでロットアンテナ部分を縮小して調整。給電点の地上高を上げるとSWRは悪化しました。
この時のデータは
ラジエータ 網線:202cm + ロットアンテナ部73cm
ラジアル 4.1m 3本
給電点 地上30cm
*記事作成中(2021/09/19)
144Mhz用 J-Pole Part2
50Mhz用V-DPで使用した旗振り棒(ロットアンテナ)を流用して、J型アンテナを作製してみました。エレメントの直径が12mmになるので平行になるように止めて、ポールに簡単に装着できるように検討した。手持ちのケースでは高さがぎりぎりだったので、100均で販売されている85mmX85mmの入れ物(整理トレー)を使用した。この入れ物は深さがあるが、ケースに厚みがあるので強度的には問題ないようだ。
整理トレー・裏側
正面
アンテナ用の穴12mmを外側で20mm離れるようにして上下にあける。すこし離して、ポールを通過させる13mmの穴をあけた。
アンテナになる2本の旗振り棒が通過する地点の中央付近に給電点を押し付けるためのネジ穴を空けておく。
給電点はジャンクのガラエボ基板にBNCを付けた。
BNCからの給電部分は銅板を張り、半田で少し盛り上げてアンテナと接触できるようにし、上部にあけた穴で締め付けて接触させる方式とした。
組み立てた状況。下部の接続は網線を使い弾力性を持たせている。BNCの隣の蝶ネジで締め付けることによりアンテナ線(ロットアンテナ/旗振り棒)を接触(給電)と保持を行う。
アンテナ全体を保持・固定するポールを通した状態。
近所の公園で試験設置
SARK-110による測定データ。
上記の寸法はデータを測定したときのものです。設置環境や素材により変化しますので参考程度です。
旗振り棒(ロットアンテナ)を利用してJ型アンテナを作製すると、寸法を自在に変更することができるので調整は楽にできて、自分の使用する周波数にマッチングすることができます。マッチング範囲もブロードで使えそうです。今回は、50MHz用に購入した旗振り棒があったので作製したみました。移動運用時に同じ素材で2バンドに出れるメリットはありそうです。*主ラジエータエレメントを縮めると433MHz帯にも同調できます(144MHz用 J型アンテナ)
50Mhz用 V型DPの再作成
CB無線用を改造した短縮型のロットアンテナを50Mhz用に短縮V型DPとして使用してきましたが、盗難にあって片方がなくなったしまったため再度作成することにしました。ネットを見ていたらロットアンテナの代わりに旗振り棒が利用できそうなので挑戦してみました。価格も安価(450円/1本・155cm・71g)で先端も太く使いやすかった。根本の部分に穴あけが必要になりますがこの価格なら納得です。
ロットアンテナとして購入すると案外価格が高く長さも不足するので、指示や旗振り棒として販売されているものを利用することにした。amazon(伸縮ポール 手旗棒 155cm ロング タイプ 握りやすい 滑り止め グリップ 手旗用 )で155cmのものが安価に販売されていたので購入してみた。
グリップは引き抜くと簡単に外せました。本体は、基径は11mm、先端は6mm、収縮時は277mm、伸長時は1580mm程、重量は71gでした。この長さがあれば、50Mhz用のダイポールに最適です。
根本にあったカバーを撤去して、3mmのネジ穴をあける。
材質がステンレスなのでドリルでの穴あけは結構大変でした。ラジオ用であればネジが切ってあるのですが、旗振り用なのでこのあたりの加工が面倒です。
ケースは廃物を利用。エレメント(ロットアンテナ)との接続はケースに銅板を張り付ける方式とした。ロットアンテナの根本でネジ止め時に端子で止める方式ではコアの部分がガタつくことや、ネジ止め時が面倒になるため。バランはソータバランとして入れておいた。バランのコアは他の50Mhzと同様にFT50#43で5回巻きとした。
組み立てる前の全体。 これで全重量は188gでした。
エレメントは120度になるように斜めに取り付け。ロットは3mmのビス止めとした。蝶ネジによる固定としたが、山岳移動では紛失の恐れがあるのであまりよい手法ではない。紛失防止対策を考えなけらば。
近所の公園での試験状況。3m程上げて測定してみた。ロット部分は10cm程あまった。この時のデータは下記になりました。
数値的にはよい値になっていますが、実践で使用していないのでなんともいえません。以前使用していた短縮型のVDPよりは軽くなっているので重量はよいのですが、エレメントの止め方がネジ止めになっていることがネックです。(ネジ止めは紛失が想定される)
*記事作成中
144Mhz用 J型アンテナ
J型アンテナについては、以前に300Ωのフィーダ線を使用したものを作製していました。フィーダ線を使用したJ型アンテナは調整が面倒でした。今回は、JO7TCX局のブログを参考にして持ち運びが楽なようにJ型アンテナを作製してみました。
材料は手持ちのものを再利用し、給電部分は片面のガラスエポキシ基板、本来はこの給電部分は動かせるようにしたほうがよいのですが、基板にBNCコネクタを付けてメッキ線で半田付けする位置を変更する方式にしました。位置を変更すればさらにマッチングがとれますが、SWRが1.2以下になったので適当なところで妥協してしまった。
エレメントは普通の電線にしたので、移動時はたためるので運搬は楽です。まだ実践で試していないので性能はわかりませんが、フィーダ線の利用よりはよさそうな感じがします。
寸法は参考です。普段運用しているFT8の周波数に合わせてあります。
給電部分の改良
給電部分が半田付けで固定してしまうと、マッチングが取れにくいので給電部分がスライドできるように改良しました。
給電部は、電池ボックス(単四x2本)の使わないものがあったので内部を取り外し、区切りの部分もカットした。給電部分はIV線として間隔を20mmにして折り曲げてU字型に通過させて、BNCのネジ止めの力でスルーホール基板を抑えて給電する方式とした。
材料:左からIV線、電池ボックス、BNC端子、ガラスエポキシスルーホール基板
左側のアルミパイプは接続部分の保護用
セパレータの改良
セパレータ部分については、梱包用のバックルを利用して20mmを確保するようにしていましたが、ポールの間を通すと微妙に間隔が20mmからずれてしまうとSWRが変化してしまうことがありました。そこで20mmの間隔を確保できて、梱包しやすい方式がないかと各種ためしてみました。まずは、クリアホルダを縦長に切断して4cm間隔で穴を空けて20mmを確保する方式で試してみた。SWR等の性能は確保できるが、運搬時たたんだ時に軟らかさがないのであまり小さくならない。
次に、100円ショップで購入してあった食器棚用の滑り止めシートを試してみました。このシートは滑らないようになって、網目状に穴が開いていて間隔も確保しやすく、やわらかい。運搬時にすこし動いてしまうが数値的には遜色ないので、この方式でしばらく使用してみる予定です。
同調点はFT8の周波数(144.460付近)に合わせています。
数値的には満足できる値になっていますが、実践ではどうでしょうか?
制作に参考にしたブログでは、エレメントを短くして430Mhz帯にも使えるとのリポートがあったので、同様にマッチング部分を変更(移動)しないで、主エレメントを折り返して短くして実験してみました。およそ、先端から250mm程折り返すと、433MHzでSWRが1.2程度まで落ちました。実際に交信していないので性能は不明です。(2021/04/28追記)
セパレータの改良
鉢底ネットに変更。こちらは横方向にも適当な間隔を保つ強度がある。100円ショップ(DISO)のもの(200円でした)。
穴は2ピッチで通す
折りたたんだ状態。これでザックに格納
(2022年10月19日追記)
Wonder Loop like
QRP用のMLA?である Wonder-Loopもどき を作製してみました。かなり送信効率が悪そうなので山では効果的に運用できるかはすこし疑問です。作成するデータはWelcome to JA1UXR’s Home Page を参考にしました。材料はすべて手持ちのありあわせのものを活用。ポリバリコンは175pFのものがあったので利用、エレメント長は3mとして導体は5Dの外皮を使用し、ループ部分は5.5mmの園芸用のグラスファイバーを5本つなぎにしてみました。グラスファイバーと導体は簡易にクリップで適当な間隔で止める方式とした。
住宅が密集している自宅の狭い庭に仮設して試験してみました。地上高は約1mで生垣の木に隣接しています。測定データは上記の図5-1~3になります。エレメント長が3mなので、7から18Mが同調できましたが、7Mはあまりよくない。ループを短くすれば(分割エレメントを1本外す)21もOKになるようです。同調点はかなりクリティカルです。この状態で7MのFT8にでてみました。7MでのSWRは1.5弱でFT-817/5Wで3局ほど交信できました。この時の信号差は
RX TX
-3 -12
+07 -12
-04 -23
相手の送信出力にもよるかもしれませんが、EFHWに比較すると数dBほど悪くなるようです。同調点が狭いのでFT8には良いでしょう。14Mも多数の入感がありましたが、交信には至らず。14-18が実用的か。7Mはかなり厳しい。このアンテナが山で運用するときに利点があるかは不明です。近くの公園などの運用では手軽に設置できて場所もとらないのでよいかもしれません。QRPで小さなアンテナで運用できますが、受信はよいが送信はかなり厳しい。アンテナとして機能はしていますが実際に運用するとストレスを感じます。
今後、近くの山(400m程度)に登って運用する予定。結果は後日アップします。
2021年1月22日に千葉県の鋸山(330m)に登ったので、FT8の40mバンドでWonderLoop-likeを使用してみました。ほぼ、1年前に同じ場所でアンテナがMicroVertで運用した結果と比較。今回は、予定があったので短時間での試験でしたが、MicroVertと比較するとかなり送信効率が悪いことが判明。アンテナ設置場所は東京湾が見える山頂付近でロケがよい場所でしたが苦戦しました。このアンテナで40mバンドの山での運用のメリットはないようです。やはり、近所の公園あたりが適当だろうか。
2/3λ 144Mhz用ヘンテナの制作
30年程前にも一度制作していた2/3λのヘンテナを移動用に作ってみました。最近は、移動でHFも運用することが多くなりHFの運用では長さのあるカーボンのポールを使うことが多くなったので、カーボンポールの先にグラスロッドを追加して運用できるアンテナとして、縦が短いヘンテナがよさそうなため。
カーボンのポールの先にグラスロットを追加する前に、従来使っていた3.5Mのグラスファイバーのポールの先端に釣り竿(中古購入)の中間部分が丁度合ったので、まずはこれで作製してみました。
寸法は多くの制作記事にあるように
としました。6mmのパイプは3分割で1mのパイプがあったので中央部分は50cmとして両脇は他のアンテナ制作時の残りを利用しました。
調整は1/6λの縦部分をクリップにして長さを調整できるようにしてみました。
給電部分のマッチングは分岐導体バランの実験を参考にどのようになるかトライしてみました。
まずは、52cmで分岐導体バランを使用した場合。もともとヘンテナは広範囲でマッチングが取れていますが、結構よい値のようです。
同じアンテナのサイズで分岐導体バランを外してデータを取った時は下図になりました。共振点が上側に移動しています。
アンテナのクリップを止める位置を長めにすれば、希望周波数でSRWを低く、広範囲にマッチングがとれそうです。分岐導体バランをつけた時との違いは実際に比較運用しないとわからないですが、山岳移動でのQRP運用では効果があるかは、今後の運用結果によります。
分岐導体バランの線の引き回しは、給電同軸からある程度(数センチ)離さないとSWRに影響がありました。
運用状況
2019年12月1日:伊豆半島の高通山(519m)では、分岐導体バランは使用しないで運用
50Mhz CB無線用ロッドアンテナの改造
以前、秋葉原のトモカで販売されていたCB無線用と思われるセンターローディングコイル付きのロッドアンテナが使わないでずっと保存したものを50Mhz用に改造してみました。 移動用の50Mhzのダイポールは2種類作製していますので、特に早急な必要性はありませんが手をいれてみました。 このロッドアンテナは意外に重く、2本で157gもありますのでアルミパイプのアンテナに比較すると結構重く感じます。ロットアンテナなので組み立てが簡単な利点はありますが。
まず、センターローディングコイルを50Mhz用にまき直します。このままでも、アンテナを収縮すれば同調しそうですが効率が悪くなるので既設のコイルを除いて、手持ちにある0.6mmのUEWを12回ほど巻いてみました。この12回巻きでは、アンテナを5cmほど短かくすると50.2MhzでSWRが低くなりました。あと1回ほど巻き数を減らせばすべて伸ばした状態で同調するかもしれませんがこの程度ならよいかと妥協しました。(2019/03/26)
ケースは廃物を利用して、受け側に3mmのビスを止めてロットアンテナの根本にあるネジにロットアンテナを回転させて止める方式とした。バランはソータバランとしてFT50#43に0.6mmUEWを5回巻きとした。
両方のロットアンテナを止めた状態
持ち運びする時はロットアンテナを外す。
Sark-110での測定結果 地上高3.5m
V型ダイポールの実験
CB無線用のロッドアンテナを改造した水平ダイポールをV型にするとどうなるか実験してみました。エレメントはそのままの利用として、120度になるように新たにBOXを作製しました。ボックスは保管してあったタカチのSW65を使い、ロッドアンテナの止め方は水平の時と同じようにLアングルの廃材を利用してみました。
ケースに斜めになるようにロッドアンテナ用に穴をあけ、受け止めるほうのLアングルには受け用の3mmのねじをとめます。BNCはこれも他で使用していたものを流用。
LアングルとBNCを取り付けたところ
バランはソータバランとしてFT50#43に0.6mmUEWを5回巻き
ロッドアンテナを装着した状態の全体像
地上高3.5mでの設置状況 エレメント長は水平より10mm長くした時点がSWR最小となった。
SARK-110での測定結果
同じ地上高で水平の場合の測定結果は下記です。
スミスチャートで比較すると違いがよくわかりますが、実際に使ってみてどのような差があるかはわかりません。あくまでも、アナライザによるデータなので実際に運用した場合にどのような違いがでるのかは不明です。
?運用実績?
・2019年4月6日 石砂山(578m)、仙洞寺山(583m)で短時間運用しました。飛び受けとも予想とおり。石砂山は15分で4局、仙洞寺山は30分で6局(7エリア移動局含む)の交信。設営・撤去が楽なので短時間運用ではよかった。仙洞寺山は林の中でしたが、何とか3.5mほど上げることができた。
・2019年4月14日 吾国山(518m) 3mHで20分運用 7エリア(いわき市、白河市)を含めて5局、木々がなければ短時間運用に最適なアンテナ
・2019年4月20日 西御荷鉾山(1286m) 3mHで30分運用 ロケがよく10局交信、ロケと高さがあればこんなアンテナでも十分か
コイル部分破損と修理状況
茨城県の難台山でロット部分を収縮時にコイル部分が破損したのでコイル部分を分解して状況を確認して修理してみました。ネジで両側から止める構造になっています。コイル部分のプラスチックが破損した原因は両端から止めているネジ部分が緩んでいたために、ロット部分を収縮するときに力がずれてプラスチック部分が折れたようです。プラスチック部分を接着しましたが、締め付け時に接着部分がもつか不安です。プラスチック部分の接着では上部のエレメントは支えることができないので、コイル部分の中にグラスフェーバーを入れて補強しました。そのために、上部のロッドが収縮できなくなったので、運搬時は以前より長めになってしまった。
この状態で試験をしたら中間のロット部分がコイルが巻いてあるプラスチック部分から抜けきれないために、コイルの機能をしていないことが判明。
プラスチック部分の両端が金属になっていて、ロット部分を伸ばすと通過しているロットが抜けて、コイルとしての機能が働く。上部部分のロットを抜こうとすると、接着修理プラスチック部分が分離してしまう。そこで、上部部分は収縮しないでコイル部分の中空部分にグラスファイバーを入れて補強することにした。コイル上部のロットが下部に収縮しないので15cmほど出てしますがしかたない。運搬時に折れないようにしないといけない。
修理後、近所の公園で3mHに設置したときの測定値。
ここまで各種のアンテナを作製してみましたが、アナライザによる測定データは一つの目安であって、実際に山での使用では環境により大きく左右されました。木々に囲まれた場所では6mの水平ダイポールを上がられないこともありました。あげても回転できないこともあります。木の枝や葉の影響も受けます。高く上げようとしても、枝が邪魔することも多々ありました。特に樹林帯の低山は厳しいところがありました。
6mのアンテナはサイズが大きくなるので場所により変更していますが、6mをメインにする時はSKYDOORを利用することが多い。2mを中心に運用を予定しているときは、HB9CVか4エレのHヘンテナと6mのV型ダイポールにプラスして予備としてRH-770を持っていくことがほとんどです。ポールは3.6mのポールと延長用の2mのグラスファイバーをザックのサイドに入れています。
山岳移動用144Mhz HB9CVの試作
よく制作記事に出ているHB9CVを試作してみました。山岳移動に使う場合に組み立てが面倒なのと、容積が多くなりそうで作製していませんでしたが移動用でどこまで分解組み立てが容易で持ち運びが小さくなるかためすためにロッドアンテナを利用してみました。
材料はブームは他のアンテナの作製で使用したもので電気柵用のグラスファイバー、エレメントは前に100円ショップで購入してあったロッドアンテナ(先端が磁石のツール)、ヘアピンマッチとクロスバーは廃材のIV線、エレメントとの接続は小型目玉クリップとした。
寸法はヘアピンマッチは長さ100m×60mm、エレメント間隔は260mmとしてエレメント長さはロッドアンテナで調整することにした。
ロッドアンテナは下側のねじを外すと内側に4mmのねじが切ってあり、本体とは絶縁されているのでこのねじを利用して4mmのねじで2本を連結することにしました。
試作品は少しエレメントが内側に曲がってしまったが、下の図のようになりました。
ロッドアンテナを収縮すると下図になります。
この状態では山岳移動としては容積がありすぎます。もっと分解できないと運搬がしにくい。
分解すると
になりますが、ねじが多く組み立てに時間がかかりそうです。
この試作品でのSARK-110による測定結果は下記のとおりです。 指定周波数の14.200より上で共振しています。ロッド部分をさらに調整する必要がありますが試作のためこの辺で妥協してしまいました。
ラフに試作した割にはデータ的にはよさそうな結果です。移動用にどこまで分解組み立てが容易になるかこれから検討して作製する予定です。(2019/03/05)
マッチング部分の線材変更
分解や運搬時の時間短縮と容積を減らすためにクロスバーの部分を網線に変更して変化があるか実験してみました。この部分を網線に変更すると分解組み立てのねじ分解と折りたたんだ時の容積が少なくなります。
このようにクロス部分を網線にして、中央部分は接触しないようにテープで絶縁とした。
このようにすると、バック側のマッチングについてはねじ止めを外すことなく運搬できるようになる。フロント側は給電部分をねじ止めするだけで、網線側はねじ止めははずさないで済むようになります。
分解時はこんなか感じになります。給電部分の接続は検討の余地があります。
網線に変えたときの測定値は下記になります。(2019/03/06)
給電部の変更
同軸ケーブルから直接の給電では、分解・運搬にケーブル部分が邪魔になるのでBNCコネクタをつけて給電する方式に変更することにしました。BNCコネクタはいつもの秋月の基盤直接取り付けタイプとして、保存していたエポキシ生基板を10mm幅に切断してBNCコネクタをつけて基板からマッチング部分に直接接続するようにしてみた。こうすると給電部分が自立するのでヘアピンマッチと一体化できる。
SARK-110による測定データ一覧(2019/03/06)
マッチング・ブーム材質の変更
ヘアピンマッチの材質を1.6mmのIV(銅線)から6mmのアルミパイプに変更し、ブームも釣り竿(廃材)のグラスファイバーにして軽量化を図りました。ヘアピンマッチのアルミパイプは昔に作製したアンテナの廃材を利用したので6mmで肉厚が1mmのためすこし重くなってしまった。ここは、5mmで肉厚0.5mmのアルミパイプが適当のようです。
SARK-110より測定結果は下記の図になります。
調整は、ラジエターの長さを調整して指定周波数でSWRが低い点を探し、その後にリフレクターの長さを調整してさらにSWRが低くなるようにするとよかった。およそ、ラジエターとの長さが15から10mmほど差がある点がよさそうでした。ヘアピンマッチを銅線(1.6mm)からアルミパイプに変更したこととRの部分が大きくなったためか、エレメント長さが予想以上に変わったのでエレメント長さは変える必要があるようです。
運搬を考えると、ブームのグラスファイバー(釣り竿廃材)をロッドアンテナが中に入る太さにすると、ブームの中にロッドアンテナが収納できて容積を減らせてロッドアンテナ部分の強度も保てるので検討の価値があるようです。(2019/03/08)
運用実績
千葉の房総にある鋸山(329m)で3月9日に運用してみました。40分ほどの短時間でしたが9局ほど交信できました。組み立ては短時間で簡単、ブームが短いので林に囲まれて山頂でも楽に回転できるメリットはありました。サイドの切れはそんなにはよくない。4エレのHヘンテナがあげれらないような場所では使えそう。RH-770との比較は次回の予定。(2019/03/09)
エレメントの変更とケーブル引き出しによるSWR比較(2019/03/19)
エレメントをロッドアンテナから6mmのアルミパイプ(他のアンテナの廃材を活用)に変更してみました。合わせてブームをケーブルをバックから引き出しやすいように長めのグラスファイバー(釣り竿)に変更してケーブルの引き出し方によるSWRの変化を比較してみました。
ケーブルをサイドから引き出した場合の結果
ケーブルの引き出し方によりSWRは若干変化しました。SWRはケーブルをサイドから引き出して、エレメントから離すようにケーブルを下すと、後ろから引き出したほうよりSWRは低くなりました。
アンテナの設置時のバランスを考えると、後ろ側から引き出すようにするとケーブルの重さを加味してポールとの接続点を調整するとバランスがよくなる。サイドから引き出すと、バランスが悪くなるので高く上げるためにはポールの硬さが重要になる。今回はグラスファイバーのポールで各エレメントの間にポールがあるが、金属(カーボン)だとこのようには設置できないので、後ろ側で止めることになるが、そうすると先端が重くなりバランスがとりにくいので結果的に高く上げることができなくなる。2mのアンテナは垂直系になるので、バランスを考えるとスタックにして左右にアンテナをつけるとよいが、山岳移動では容量と重さが問題になるので難しいところです。
私の場合はグラスファイバーのポールなので、エレメントの中間にポールを通して同軸ケーブルはサイドからだしたほうがよさそうです。高さが3.5mまでならこれでもいけそうです。
ブームの変更(2019/03/21)
ブームを釣り竿(グラスファイバー)の廃材から一般的に入手が容易なビニールハウス作製用のホームセンターで販売されている、安価なプロテクターに変更してみました。プロテクターはアンテナのエレメントの運搬時の保護にも利用していますが、軽く加工がしやすいので小さなアンテナの作製にはよく利用してきました。
今回は、アンテナのエレメントをアルミパイプにして長さが50cm近くになったのでエレメントの運搬時の保護を兼ねて60cmのブームとしました。プロテクターはパイプではなく、1/3ほど空いていますので垂直になるエレメントの通過と他エレメントとの水平・垂直線を出すことに工夫が必要です。パイプを貫通してエレメントをそろえるためにはボール盤などで穴あけが必要になります。プロテクターはパイプではないのでこれとセットになって販売している小型のパッカーを円が切れている側に通して位置を調整することができるので、この方式を採用してみました。プロテクターは材質がグラスファイバーではなく、厚みがあるので通過させるエレメントのサイズに合わせてきつめに穴を調整すると都合がよい。なお、プロテクターはサイズが長さ1.8mで径が19,22,25mmの3種類が販売されていて、19mmは130円、22mmは150円(2019/03/20 ジョイフル本田で購入)でした。小型の黄色のパッカーは昔購入して他で使用していたものなので価格等は不明(10個単位で販売されていた)
SARK-110による測定結果(ブームをプロテクター、ケーブルをサイド(33cm)から引き出しの場合)
ブームを変更しましたが、SWR等はほとんど変化しませんでした。
同軸ケーブルの引き出しはサイドからにしていますが、22cmと33cmで中心からの距離を変えてSWRの違いを測ったら、33cm離したほうがSWRとして0.02程よかった。あまり中心から同軸を離すとバランスが悪くなるので30cmほどでもよいようです。(2019/03/24追記)
?運用実績?
・富谷山(361m)/茨城県桜川市 2019/4/14 30分で10局交信できました。場所的に筑波山の裏側になるので、筑波山の西側を通過した横須賀市が最長でした。組み立て、撤去が簡単である程度の風にも3mHで耐えられました。
Bugworm-EFHW アンテナの作製
JL1NIEさんのSOTAで使える便利なツールをもとにBagWorm EFHWアンテナを作成してみました。トラップについては前の記事での制作と同様に作成しました。今回はケースは半透明として中が見えるようにしました。コイルとコンデンサのデータはSOTAで使える便利なツールとここの計算を利用しました。計算値のサイトではコイルの作製に必要な線長も表示されるので便利です。
今回は、21Mhzと18Mhzのトラップコイルを作成します。10Mhzについてはなくても通常のEFHWチューナーでクリティカルですが同調できそうなので(前記事)挿入しないことにしました。
トラップの作製と調整はSARK110の導入 SARK110を活用したトラップコイルの作製 の部分に記載しています。
マッチングボックスはSOTAで使える便利なツールのデータをそのままで作成しました。コンデンサの150Pは余っていいる100Pを3個で作製しました。QRP運用(5W)なので、コアはこの下のサイズでもよかったかもしれません。ケースはいつものAitendoの小型ケース(白)で同軸は1.5Dを直付けとしてコネクタの重量を減らすようにしました。EFHWのチューナー利用時はU/Vで使う同軸を別に持参しているのでそれを使うため。
図1マッチングボックス ホットボンドで固定しています。
トラップのデータはSOTAで使える便利なツールのデータと参考としてこの計算サイトを使いました。
結果として、21Mhz用は11回、18Mhz用は13回で共振しました。18Mhz用の巻き数はSOTAで使える便利なツールより少なくなっています。
図2 計算サイトによる計算結果
図3 作製したトラップコイル 上が21Mhz用、下が18Mhz用のトラップコイル
図4 18Mhzトラップの測定中
図5 21Mhzの測定データ
図6 18Mhzのトラップ測定データ
アンテナとしての実測
21と18Mhzについて、近くの公園で5.4mのポールでSark-110により斜めにエレメントを張って測定してみました。
まずは21Mhzのトラップをつけてその先には何もつけずに測定して、徐々に切り詰めていきました。結果、マッチングボックスからトラップの中間点まで、6.33mで下記のようになりました。マッチングボックスの置く高さ(同軸ケーブルの地面との距離)により同調点が前後しますが、この辺りで妥協しました。実際の山での地面の状況により変わるような感じです。
図7 21Mhzでの測定結果 緑がSWR
次に、21Mhzのトラップから18Mhz用の線を付け足して、線を切り詰めて同調点を探しました。およそ、21Mhzのトラップより80cmで下記のようになりました。
図8 18Mhzでの測定結果 スパンを4Mにした状態
ここで、スパンをHF帯にして測定してみました。
図9 センターを18.1Mhzにしてスパンを14Mに拡大
この周波数の範囲で、18.1と21.1Mhzの2点にSWRの低い点があるのが解ります。うまくトラップが働いているようです。
次回に、14Mhz用の線を18Mhzのトラップの先に追加して調整・測定の予定です。
なお、この時点で通常のEFHWチューナーに接続して、21と18を測定してSWRが低いことを確認しました。ついでに、10Mhzを測ってみたら下記のような状態でした。
図10 21と18のトラップをつけて18のトラップ先は未接続の場合(EFHWチューナーで)(2019/02/12)
14Mhz用のアンテナ線を付加して測定してみました。(2019/02/13追記)
寒くてだれもいない近くの公園で5.4mのポール(カーボンロッド)を立てて測ってみました。なお、カーボンロットの先端からは20cm程離してあります。
前日までの18Hhzのトラップの先に14Mhz用の線を追加して切り詰めていきました。最終的に下記のところで止めました。この時の寸法は、18Mhzのトラップ中心点(コイル接続点)から1.51mでした。
図11 14Mhzの測定結果(21と18のトラップが途中にある状態)
すべてのトラップを付けた状態で中心を18.1Mhzにしてスパンを広げて測定した結果は
図12
のようになりました。それぞれのバンドでSWRの最良点があります。トラップが有効に機能しているようです。このアンテナはEFHWのチューナーとは違い現地で調整の必要がないので、山岳移動などで荷物を減らしたり、設置時間がないときには有効に使えそうです。なお、SARK-110には4バンド同時の測定ができるのですがうっかり撮り忘れ忘れてしまいました。次回に測定結果を追加する予定です(2019/02/13)
続いて、BugWormのマッチングボックスからEFHWチュナーに付け替えて10Mhzと7Mhzのデータを測ってみました。10Hhzは次の図のようになり、何とか使えそうです。でもかなりシビアな調整が必要でした。
図13 BagWormアンテナをEFHWチュナーで使った場合(21,18トラップ付き14Mhzハーフサイズ)
続いて、7Mhzですがあまりよい数値ではありません。実用性は?です。EFHWのカウンターポイズの調整が必要のようです。
図14 BugWormアンテナをEFHWチューナーで使った場合(21,18トラップ付き14Mhzハーフサイズ) リアクタンスの交差がトラップコイルを測定しているような感じです。インピーダンスのトレースも保存しておけばよかった。(反省)
このアンテナはSARK-110にてデータを測定しただけで、実際に使っていないので性能は未知数でが、手軽に使えて移動運用には最適のようです。7Mhzを運用する場合は、BugWormアンテナにプラスしてEFHWチューナーをもっていくか、BugWormアンテナに14Mhzのトラップをつけて7MhzもBugWormアンテナとするか重量、容積、利便性を考えると悩ましいところです。山で長さ20mのアンテナを張るのは結構難しいそうです。
最終的に下記のような寸法になりました。JL1NIEさんのデータとは大部違っています。10Mhzのトラップを入れていないためと思いますが、あくまでも一例としての参考です。トラップコイルのコンデンサの耐圧はこんなに必要ないと思いますが、Aitendoで耐圧1KVが安価で袋単位で購入できたためです。(50Vでは少なそうだったので)
図15 全体像 束ねたケーブルを止めるクリップを含めて重量はおよそ、182gでした。
14Mhzトラップを追加して7MHzの実験
ここで作製してあった14MHzのトラップを追加して21-18-14-7のBagworm EFHWのアンテナの実験を行ってみました。前回までのBugwormのエレメントの先に14Mhzのトラップをつけてアンテナ線を伸ばしてSARK-110でデータを見ながら切り詰めた。環境としては5.4のグラスファイバーの釣竿に14Mhzのトラップを止めて、ここで左右に逆Vで折り返して7M側の先端は地上高1m程度にして設置しました。
図17 上がSWRとインピーダンでの測定結果
図18 中心を16.5でスパン拡大した測定結果 各バンド(7,18,14,21付近)でSWRの最低点および50Ω点があるのがみえる。
図19 SARK-110のマルチバンドモードでの測定結果(参考:SARK-110の初期デフォルト設置のため) 個別データとは乖離がある。この時点ですべてのトラップを挿入した状態で各バンドの個別トレースをとるべきでしたが、1時間弱の時間内では時間不足でした。さらに日を改めて実験をしてみよう。また、14Mhzと隣接している18Mhzがうまく表示されていない。まだ、SARK-110を使いこなせていないようだ。
本来は下記のマルチバンドモードで設定して測定すべきでした。
以上、4バンドで使えるBugworm-EFHWができました。7MhzのSWRがあまり低くないが設置条件を変えれば多少は落ちるかも。折り返しで、頂点が5mほどなので数値的にはよくないが、実際に山での設置を考えるとこの程度になりそうです。長いポールをもっていないので。樹木の枝に引っ掛けて高さを稼げればもう少しよくなるでしょう。アンテナ線の長さ、運搬時の量、設置方法を考えると無調整で4バンド出れる利点はありますが、EFHWチューナー併用のほうがよさそうです。(2019/02/14 追記)
14Mhzトラップ追加後の再測定(2019/02/15)
前日にはトラップ追加後に7Mhzだけの測定だったのでトラップ追加後の再測定を実施してみました。場所は前日とは違い、近くの公園です。ポールは5.4mのカーボンロッドに20cmほど離して14MHzトラップから逆Vに折り返しの設置です。
まずは、SARK-110の機能であるマルチバンドでの測定。
14Mhzがずれています。これは、18Mhzのトラップの先に延長して14Mhzでの同調を測定して共振点を見つけたあとで、今回7Mhzを実験するために14MHzのトラップを接続したために、14Mhzトラップでの延長分が付加されたためのようです。この時の14Mhzの個別測定では
になって、下にずれています。14Mhzのエレメントを短くする必要があります。14MHzを再調整してから7MHzの調整は後日に実施することにします。今日も曇りで非常に寒く、外でのアンテナ調整はつらい季節です。
この時点での各バンドのデータは下図です。設置場所が違うので前日の数値とは違っています。
10Mhzトラップの追加実験
Bugworm-EFHWとして10Mhzにもなるように、10Mhzのトラップを途中(14と7の間)に入れることにしてみました。
まずは、10Mhzのトラップを再制作。データはこのサイトの計算式とJL1NIEさんのSOTAで使える便利なツールを参考にしました。
このサイトでは巻き数が24.9になっていますが、いままでは少な目で共振していたので今回も24回でチェックを開始。なお巻き線は、ポリウレタンの0.5mを使用しました。SARK-110により測定した結果は、24回では大部低く、23回で巻き線の密度を変えて下図のような結果になりました。この辺りは、コイルの巻き位置(密度)を少し変えると、共振点がよく変化するのでワニスでコイルで固定することにしました。
後日、トラップを入れて試験をする予定です。(2019/02/18 追記)
10Mhzトラップ付きでの実験結果
10Mhzのトラップを14Mhzトラップの後に追加して測定してみました。
10Mhz帯の測定結果
少し下側にずれていますが、公園での実験中なのであとで成端するときに少し短るすることにしました。この時のトラップの位置は、14Mhzのトラップから2.79mでした。続いて7Mhzを調整。
アンテナ線を切り詰めていって、上図ような状態になりました。SWRは思ったほど下がっていません。リアクタンス分の調整が必要です。Bugworm-EFHWのマッチングボックスだけで運用時に無調整でこれだけのバンドをカバーしているので、山岳移動での短時間での設営など有効に使えるアンテナのようです。この時点での各バンドの測定値は下記のとおりです。無調整なので設置環境によりSWR等は変動しています。なお、山での設置状況を考慮して14Mhzのトラップの先で分離できる方式にしました。設置場所により7MHzを含めてアンテナを設置することが困難な場合が予想されるため。
この図の寸法等は参考です。実際には使用する線材や設置環境により変動すると思われます。特にトラップコイルのデータはコンデンサのバラツキや巻き方で変わるようです。今回の実験を通じてトラップ付きのアンテナは調整が大変でした。トラップの共振点を調整する必要があるので、共振点を測定できる装置がないと作製は困難で、トラップは計算通りには行かなかった。でも、各バンドのトラップコイルが作製ができればほぼ完成です。トラップコイルは共振点が狭いので、自分が運用する周波数(CW,SSB等)を考慮して中心点を合わせるとよいアンテナができそうです。コイルはコアへの巻き方や線間の間隔で共振点が変動するので、ワニスでの固定は必要でした。ギボシ等での分離スタイルに比較すると運用時は楽ですが。。あとは実践あるのみですが、山でのHF運用は先になりそうです。(2019/02/19 追記)
EFHW(トラップコイル利用)アンテナの作製
SARK-110導入の中で作成したトラップコイルを利用して、以前作成していたEFHWチューナー(軽量化のため再作製)と組み合わせて21-18-14Mhzのアンテナを作成してみました。トラップコイルは21と18になります。
SARK-110を利用して21Mhzから調整して、21MHZのトラップを入れて18Mhz、18Mhzのトラップを入れて14Mhzと線を切り詰めながら測定してみました。データは近所の公園で6mのグラスファイバーのポールにつけて行ったので、アンテナ線は斜め設置になります。
下記の図は、21Mhz用の線の先端に21Mhzのトラップを接続して、その先は未接続の状態で測定した結果です。スパンをHF帯にしたのでなぜか13MHzあたりにもピークがある。
図1 21MHzの測定
図2 18MHzの測定結果(21MHz用トラップ付き)
図3 14MHzの測定結果
図3-1 10Mhzの測定結果(2019/02/08追加)
図3-2 2個のトラップをつけてスパンをHF帯にして、14M付近にEFHWチューナーを合わせた場合。
EFHWのチューナーはバリコン容量を切り替えていないので、7Mhzは表れていないようです。
SARK-110のバッテリ不足で終了(2019/02/08追加)
図4 EFHWチューナーとトラップ付きアンテナ(全体)
図5 トラップコイルとケース トラップコイルとケース+ケーブルプロテクタで約9gです。
アンテナ線とEFHWチューナーを含めた全重量はは152gでした。山での実践でためしていないので性能や設置場所による変化については不明です。山奥にいってV/UがNGのときに使う予定です。7Mhzについては別途データを取ってみます。(2019/02/07)
7MhzはSWRが3近くになって実用このままでは問題がありました。EFHWのカウンターポイズの長さ(1mだけだった)の調整も検討してみます。14Mhzのトラップを入れて延長もありか(2019/02/08)
『同軸コリニアアンテナ研究会』のデータをもとに144Mhz用のコーリニアアンテナを作成してみました。ポールの長さの関係で他のバンドでの共用の関係から4段とした。*2018/10/05 5段に変更
最初に、以前ハムフェアでジャンクで購入していた5D-2Vの同軸が余っていたので作成、5Dでは重さがあるので移動用(山岳)には適切ではないが実験として作成して、結果がよければより軽く作ることにした。
寸法等は主に使用する144.2Mhzを中心にするために、1/2λは716mm、位相調整部は354mmにしてみました。調整後は、上部の位相調整部の長さは352mmにした。調整後のスタブは250mmでした(切り過ぎたかも)。作成後、SWRはスタブを調整して1.5以下になったので実際に使用していないが手持ちの2.5D-2Vで再度作成することにしました。
事例では3D-2Vが良さそうなのですが、軽くするために手持ちの2.5D-2V(千石電商で以前に購入)を利用した。先端の位相調整部およびスタブは1.5D-2Vとして、少しでも軽くなるようにしてみました。すべて1.5Dで作成するとより軽量になるが、加工(ハンダ付け)が大変そうです。同軸は単芯のものが加工が容易のような気がします。
9月18日に金峰山で試してみましたが短時間の運用であり、標高もあるのでアンテナの性能はまだ未知数です(30分で6局程度なので)。手軽に設置できるので、他のアンテナと併設して運用後、結果は別途リポートすることにします。
制作は、各エレメントの接続部分は同軸ケーブルの内部の絶縁体を間に入れてショートの防止と一定の間隔を確保するようにした。接続点はハンダ付けするが運搬時や強風の時に力が加わりハンダ部分が破断することがあるので、以前購入していた園芸用のポールを止めるプラスチックのものを加工。丁度、2.5Dの外径にぴったりでした。この園芸用のプラスチックで覆ったあとテーブで止めて防水とした。なお、テープは結束用テープを使った。
コネクタは手持ちのBNCーJを接続して、他のアンテナと共有するケーブルを利用して無線機に接続する方法にした。コネクタを含む重さは137gでした。この重さと体積ならば他のアンテナと同時にもっていっても苦にならないだろう。
使用実績: 金峰山、根本山、方塞山、赤城(黒檜山)、赤城(地蔵岳)、比津羅山、角間山、村上山、黒斑山、小町山、丸岳、矢倉岳、金時山
*2018年10月7日 比津羅(1201m)/栃木県那須塩原市で使用、環境としては落葉していない高い樹木に囲まれた樹林帯の山頂ではあまりよい結果ではなかった。相手の出力にもよるが聞こえていてもとってもらえないことが多かった。全市全郡のコンテスト中であったがSSBで2局のみ。
*2018年10月20日 角間山(1981m)/群馬県吾妻郡嬬恋村 山頂は木々がなく360度の眺望、関東地方にはまわりにより高い山がある。短時間運用でしたが、開けている場所では活躍できた。
移動用のアンテナ設置用のポールは乗せるアンテナにより使いわけています。
6mをメインで運用するときはSKYDOORを使うので6m長のポール(SP-6 *エレクトロデザイン社は2021年7月で廃業)、50、144や430を運用する予定のときは3.5mのケーブルフィッシャー(本当は4mですが廃物利用で先端がないので)にグラスファイバーの釣竿を足して5m長として50Mを運用、144と430は3.5mで使っています。ポールの長さはポールを自立させることからこの程度の長さが限界と思われます。2mの4エレを3.5m上げて支柱で支えることができます。このとき、ステーはあえて取りません。アンテナを回転させる必要があることと、ステーがなくて自立できる高さとアンテナにしているためです。強風の時はさすがに2m程度しかあげませんが。144や430ならば3m程上げれば実用になります。藪山やものすごい強風の時は、RH-770のロッドアンテナをポール3.5m長にして使いますが結構実用になります。やはりある程度の高さにアンテナを上げると違います。
山頂に適当な樹木があれば利用できますが、障害物がなく他の登山者に迷惑にならない場所をさがすとアンテナは自立することが必要になります。三脚等を利用する手もありますがアンテナを高くするには難しそうです。山頂が一面岩場の山より、土のある山頂がある山に登ることが多いので支柱(Lアングル)を地面に打ち込んでいます。岩山は、ポールを岩で挟んで固定することにしています。
ケーブルフィッシャーはだいぶ昔の製品でグラスファイバー製です。先端の引っ掛ける部分と止めている部分が破損して廃棄になったものを使っています。先端の部分は破棄して次の部分から使用、この先端に鬼目ナット(6mm)を埋め込んで固定しています。
地面にこのポールを固定する方法はアルミアングルを使用しています。当初は幅25mm厚さ1mmのアルミ等辺Lアングルを使用していましたが、何回かの移動で地面に差し込みんだときに少し斜めに力をいれたら曲がりかけてしまった。やはり厚さ1mmでは軽いけれども強度がたらないようでした。現在は、厚さ2mmで15mm?30mmの不等辺Lアングルを使用しています。なお、アルミLアングルは重さが約120gでした
アングルの長さは使用しているポールの収縮長(61cm)より少し長めの62cmで先端は斜めにカットして刺さりやすいようにしています。ポールとの固定はケースの固定とを兼ねてゴムバンドを使用しています。長さは自分が使用するポールの収縮長やアンテナエレメント長等との兼ね合いになります。下記のFRPも使ってみましたが、現在はこのLアングルを使っています。
Lアングル以外の打ち込みに使える材料としては、園芸用(電気柵に使用)のFRPが使えます。重さはFRPが軽く、価格も安価です。だだし、ポールも円形、支柱も円形なので固定時にズレやすいこととLアングルより地面に打ち込みにくいことです。
ちなみに、FRPは肉厚は2mmで外形が9mmと14mmがありますが9mmでも強度的には大丈夫そうです。14mmで長さ62cmで88g、9mmで長さ90cmで86gでした。
RH770 取付基台(JP3DGT Amateur radio station)を参考に基台になる部分は手持ちのガラスエポキシ基板の残骸を活用して作成してみました。
BNC(JJ)は秋葉原のラジオデパート3Fにあるトモカ無線電機(株)で販売していたTOMOCA BNC-ABSJJ パネル取付BNCレセプタクル(絶縁型)を使用しました。元になっているブログで使用していたCANARE BJ-JR パネル取付50ΩBNC型リセプタクルは店頭にはなかったようで、価格もだいぶ差があるので安価なものにしました。(探したりなかったかも、カナレは50オームと明記しているので確実)秋葉原が近く、直接行くことができるならトモカ電機で購入することができます。また、秋葉原・千石電商でも第一コネクター (ダイワ電研) BNC-BA-JJ-Z NiBNCアダプタとして販売(価格は高め)しているようですが、店頭販売は未確認です。
基台になる部分は、ジャンクで購入していたガラエポ基板の残骸があったので使うことにした。移動用に使っているポールは6mmのねじを埋め込んでいるので、基台には6mmの穴とBNC用の穴をあけて加工。アルミよりも加工が容易です。強度は若干しなることになるが、あまり長くないので大丈夫と妥協。
BNC取り付け穴は、本体はねじ止め後に回らないようにすべて円形にしないで一部直線を残すようにヤスリがけで調整しましたが、一部円形は難しかったが回らない程度に直線を残すことができた。
RH-770は予備用として持参しているのであまり使う機会がないが、重さもないので今後はこの基台も一緒にもっていくことにします。
JP3DGT さん、制作記事紹介ありがとうございます。
山岳移動用の144Mhzと430MhzのHヘンテナを作成して、現在主に使用しています。寸法等のデータはネット上(JA7KPI)にあるものを参考にしました。
ブームは144、430と共用にして釣竿のグラスファイバーに6mmの穴をあけて組み立てやすさと軽量化を図っています。グラスファイバー製ポールとの固定はポール側に6mmの鬼目ナットを入れて、6mmのネジで固定する方法にして簡易にしています。Hヘンテナのブームは金属よりも非導体のほうがよいようです。
材料は6mmで肉厚0.5mのアルミパイプをエレメントにして、接続は5mmのアルミ丸棒を使っています。エレメントを接続するのはゴム紐を外側に止めて、その張力で保持とエレメントの接続間違いを防止および保管のしやすさを図っています。移動時にエレメントが曲がらないように、園芸用(ビニールハウスの固定用)の固定半パイプ(商品名不明)を使っています。
Sark-110による測定データ
Sark-110で測定してみました。いつも使っている給電点の位置では下記の結果でした。144.441MhzあたりがSWR最低点です。給電点の位置を移動すればいつも使う周波数付近の144.200付近にSWR最低点とすることができそうですが、この範囲なら問題はないでしょう。(2018年12月18日追記)
給電部分の変更
給電部分をUバランから、フェライトコアを使ったバランに変更してみました。1対4にインピーダンス変換。コアはFT37#43を使用しました。移動で5W運用なのでこのサイズでOKです。給電部分はなるべく軽くしたいのでBNCコネクタは基板用のコネクタとしてケースの内側で基板を半田付けして固定する方式としました。下記の画像ではコアの巻き数が4になっていますが、最終的に実験した結果、145Mhz帯では3回がSWRが低かったので3回としています。他のバンド(50Mhz等)の周波数でも測定しましたが、この巻き数ではSWRが高く使えません。
ケースはタカチの手持ちのSW-40としました。もっと小型がよいかも。BNCは秋月の基盤用、内側の基盤は残っていたガラエポの基盤を利用しました。
基板に穴をあけて、BNC端子が入ることを確認しておきます。
ケースに基盤を密着させて穴をあけて、ケース表からBNCを通して裏側に基盤をつけてBNCの端子が基板に合うことを確認して、半田付けして固定します。
この状態で、アンテナ側に200Ωの抵抗をつけてSWRを測定した結果は下記になります。バンド内で1.16程度なので使えそうです。
この時のデータは コアにFT37#43にポリウレタン線(0.6mm)を3回巻きです。
アンテナへの引き出し線は、ジャンクであったテフロン同軸の切れ端を利用して、アンテナエレメント側には目玉クリップを圧着端子を介して接続しました。
Uバランでの給電部分の全体像
フェライトコアを利用した1対4バランによる144Mhz4エレ H-ヘンテナの測定結果。このデータはSARK-110による測定値です。今後の移動でUバランとの違いを試してみる予定です。(2019/02/23 追記)
給電点の位置は実際は計算値とはズレがあり、Reg側は中心から50ミリ、Ref側は中心から60ミリで中心周波数433MHZでSWRがほぼ1になりました。給電点の位置は作成方法や材質により変化しますので、調整が必要です。メガネクリップで位置をずらせるので調整は容易でした。
BNCは小型にするため基板取り付けタイプを使用
ダイポールでしばらく移動運用していましたが、山では木々が多く、水平に3m近くを必要とするので設置場所が難しいので水平方向が90cmと短いSKYDOORを作成してみました。
この手のアンテナでは、ヘンテナがよくつかわれていますが、SKYDOORは垂直方向が2.5mとヘンテナより短くなっていることと、エレメント部分が少なくて済むので山岳移動では有利であることを期待した。
上部のエレメントを止める部分は、左右約45cmなので6mmのパイプを分割して5mmの丸アルミ棒に差し込む方式とした。エレメントを止めて、ポールに固定する部分は農業用のビニールハウス制作に使うものを流用。ポールは、エレクトロデザイン社(2021年廃業)で販売しているSP-6(6mグラスファイバー)を使うようにして先端が穴に入るようにリーマで調整してぴったりになるようにした。このクランプは加工しやすく曲げにもつよいが若干ねばりけがないので、ビニールハウスのビニールを止める黄色のもの(小型のパッカー)を使うことにして、再作成してみました。材質が粘り気があるのでこのほうがポールであるグラスファイバーとの相性が良さそう。
クランプ(商品名・パッカー/ビニールハウス用)とポール(5mmのアルミ棒)の止めは、当初はねじ穴をあけてとめていたが、強風時にネジ穴部分から曲がったしまったので強度を保つために、ゴムひもで止めることにした。意外にづれずこともなく使いやすい。
エレメントは2分割し、これもゴムヒモで止めて組み立てやすくして、その張力で中間の5mmのアルミ棒に密着するようにした。 ゴムヒモは劣化したら取り換えればよい。見た目はあまりよくないが、組み立て分解は容易です。
給電部はポールとはクリップで固定することにして、クリップ部分は他との共有を考えてマジックテープによる分離方式とした。アンテナ線との接続は、BNCタイプに統一
エレメントを接続した状態、エレメントをつなぐゴムヒモの張力で接続。
エレメント上部の設置状態
エレメント下部の設置状態
ポールは、エレクトロデザイン社で販売しているSP-6(6mグラスファイバー)。ポールの支持は2mmのアルミア不等辺Lングルを使用。長さはポールにあわせた。
SP-6(6mグラスファイバー)に限らず、釣竿形式のポールは先端のキャップが紛失しやすいので穴をあけてひもを通してポールに固定するようにした。こうすることにより、移動運用時の紛失を防止することができる。右下のひもは、ポールを固定するときに使用するゴムバンドです。
城峰山での設置状況
Sark-110 による測定データ
Sark-110を購入したのでいつも使っているエレメント長でデータを測定してみました。
データを見ると、50.246MHz付近がSWRが最低でほぼ50Ωになっていました。SWR計だけで調整していましたがこのくらいならOKでしょう。上下のエレメント長(目玉クリップの位置を変える)を変えるとSWR最低周波数が変更することが確認できました。 (2018年12月18日 追記)
再調整してみました(2019/04/02)
ダイポールと同じエレメントで、V形ダイポールを作成してみみました。インピーダンスが50オームに近くなるので有利になるようですが、違いがわるほどではなかった。
バランの部分は水平ダイポールの時と同様に、FT37#43に5回巻きです。
近くの土手での設置風景。SWRは50.2Mhzで1.2程度でした。
Sark-110での測定データ
Sark-110でSWRの最低点とインピーダンスを測ってみました。
SWRはSWR計の値より少し悪いがこんなものでしょう。通常使っているバンド内は1.5以下になっているので問題はないでしょう。インピーダンス値が低いのが気になりますが。(2018年12月18日 追記)
地上高は3.5mでの値です。
コアの巻き数の変更(2019/03/10)
2mのHB9CVとセットで山にもっていくために、このアンテナを再調整しました。コアへの巻き方と巻き数を変更して、5回から4回巻きとして巻き方も平行になるようにしてみました。エレメント長さは変更しないで、SARK-110で測定してみました。数値は設置場所より変化するので目安です。実際には、山では樹木があったりするのでこのような数値になるのは難しそう。地上高3mでの測定です。
50Mhzを2月から運用を開始するために、アンテナがないのでとりあえず一番簡単なダイポールを作成してみました。
材料は、2m用の6エレを作成したエレメントを使い、50cm程度のパイプを片側3本をつないだ。エレメントは6mmとして、つなぎに内側に5mmをいれパイプの中にゴム紐を通して都合6本がつながるようにした。こうすることでテントのポールのように自動的に一本になり、両端を止めるだけで済む。エレメント長さ給電点から片側1460mmでした。
バランの部分に中間を広げて差し込みだけで済み設置、撤去が簡単になる。
バランは、QRPでの使用なので小型のFT37#43に5回巻きとした。
コア巻きの方の変更とケースの変更(2019/03/11)
ケースのBNCコネクタの取り付けとポール固定用のねじの取り付けを変更し、合わせてコアへの巻き方も変更しました。運搬時の容積を減らすため。
コアへの巻き方は0.6mmのポリウレタン線を平行にして5回巻き。BNCコネクタとポールへの固定用ネジは下側から出すようにしました。
Sark-110による測定結果は下記のようでした。地上高3mでの結果です。