那須道三角点 <792m> (JA/FS-226) 福島県東白川郡棚倉町/白河市

那須道三角点 <792m> (JA/FS-226) 福島県東白川郡棚倉町/白河市
三等三角点・那須道(なすみち)

 2021年になって初めて福島県の山に出かけることに。茨城県に近い棚倉町と白河市の境界にある那須道・三角点として出発。時間見合いで早めに下山できた場合は、帰りに七曲三角点にも登れるように準備しておいた。いつもの那珂ICでおりて一般道を棚倉町に向けて走る。矢祭町からは迂回ルートで信号のすくない道を走っていくが、やはり福島県までは遠い。
 事前の調査で、那須道三角点に向かうルートは西側の林道(林道・厨川線)を利用して境界線の尾根道を歩くコースと東側の林道から、および北側の尾根道を利用する3通りがあるようだ。ネット等の情報によると、北側の境界尾根を利用する大竹山からのコースは長く川前集落から登っても藪があるようだ。西側からの境界尾根を利用するコースについては情報が見つからなかった。また、西側にある林道・厨川線は距離も長く状況も不明。Googel Earthの映像によると西側からの尾根も起伏はあるが歩けそうな感じですが藪もありそう。画像によると、東の戸中から伸びる林道は地理院地図では尾根までは続かずに麓で終点となっているが、Google Earthの画像では林道の途中から鉄塔まで林道が伸びているのが確認できる。鉄塔には巡視路があるはずなので、林道のような道があると予想して林道を利用して送電線鉄塔まで登り、南側からの尾根を利用することにした。ネットの情報では、この付近の尾根はあまり藪がないようだ。ただ、林道がどこまで車で行けるかの不安はあったが、最初から林道を歩いてもさほどの距離はないだろう。
 棚倉町から戸中峠にむかう県道60号線に曲がると、標識は黒磯方面になっている。黒磯が標識にでてくるとかなり遠くに来た感じがする。戸中峠の手前で林道に入っていく。林道は入口には名称がなかったが、送電鉄塔の番号を示す黄色のポールがあった。林道名は、最終点に「戸中林道」の標識があったので、この林道は「戸中林道」と呼ばれているようです。林道は最初は舗装されていますが、150mほど走ると砂利道の普通の林道になってきた。林道は広くよく整備されて一般的な車で走行ができる。林道の入口からおよそ500mほどで林道の分岐点に到着。正面の送電鉄塔に向かう林道はゲートで通行禁止になっている。右側の林道(高内支線林道)は通行できるようになっていた。ここで空きスペースに駐車して、ここから林道を歩いていくことにした。林道の入口右側には、送電鉄塔の番号を示す黄色のポールがある、目指す鉄塔の番号は120番のようだ。林道の中間あたりに、199番に向かう巡視路もある。
 ゲートから林道を歩くことになったが、林道はよく整備されており車両の通過したタイヤの跡もあったので距離はあるが40-50分程で送電鉄塔No120に到着するだろうと予測。予想とおり林道はあるくやすく普通の車両でも問題なく走行できる状態で、勾配もあまりなくどんどんと歩いていく。しばらくすると、西側の木々の先にこれから向かう送電鉄塔No120が見えてきた。あいかかわらず勾配のあまりない広い林道が続いている。地理院地図の林道終点のような箇所に到達したようなので、GPSで確認。地理院地図では終点となっているが、実際は大きくカーブして広い林道が続いていた。ここからもあまり勾配のない林道を登っていくと、カーブミラーや警笛の標識があるが一般車が通行止めなのに無用だ。以前は一般車も通行できたのだろうか。最後にカーブを曲がっていくと、林道の終点に到着。正面に大きな送電鉄塔No120があり、手前には駐車スペースがあった。ここの送電鉄塔まで30分でこれた。
 送電鉄塔の手前は広場になっており、折り返すように那須道三角点に向かう登山口があった。ここにも黄色のポールがある。登山道はここからほぼ水平に向かう道と、本来のルートであろう尾根道が見える。今回は、入口からの尾根は枯れ枝がおおいので、水平に続く道を歩いていってみることにした。すこし歩き、倒木をくぐっていくと水平に進む道は下り気味になり、那須道三角点に向かう尾根から離れてしまうので、入口から100m弱ほど進んだ地点から正面の尾根にのることにした。尾根にのってみると、けっこう歩きやすい道が続いていた。しばらく登っていくと、最初のピークが目前に現れる。ここでピークを直登するルートと、西側に薄いふみ跡の落ち葉の積もった巻き道があるのが確認できたので、直登しないで巻き道を選択。巻き道は落ち葉と倒木があり歩きにくいがピークを乗り越えることなく巻くことができた。その後はまた歩きやすい尾根道になった。一旦下って登り返し、そろそろ山頂に向けての登りかと思う頃に登山道が笹に被われるようになってきた。笹は胸まで届くが足元にはふみ跡があり、脇の木々には赤のペンキマークがあるので迷うことはない。この深い笹はおよそ100m程続き、笹を抜けるとまた歩きやすい尾根道になった。山頂まで最後の登りにかかると、山頂手前に石が転がっている箇所があった。GPSで確認すると山頂まではあとわずか。薄いふみ跡の尾根を登ると木々に囲まれた山頂に到着。三等三角点は確認できたが、山名を表示するものはなかった。山頂は南西方面は植林されて日影になっている。山頂は木々の枝がでているので、陽がわずかに当たっている少し南に数メータ下がった場所で休憩と無線運用を行うことにした。

登山日:2021年3月5日(金)

2mの2/3λ ヘンテナ 枝で解りにくい
6mの短縮V型ダイポール

 無線は木の枝を避けて、まずは2mの2/3λのヘンテナを上げる。タブレットとFT8用のリグをセットしている間に、ハンディ機からAPRSを送信するが、返答がない。届いているか不安であったが、準備ができたFT8を運用することにした。モニタには何も見えていない。場所的には、東京方面が八溝山にブロックされる場所であるため無線は苦戦しそうた。
 予定した時間よりは早かったが、CQを出すと直ぐにVVH局より応答があった。その後もCQを出し続け、チェイサー各局から応答がありなんとか規定局数が達成できたので、6mのFT8に変更。6mはいつものV型短縮DPを木々の間に何とか上げる。回転方向によっては枝にかかってしまう。風もでてきてアンテナの方向が定まらないが、CQを出してみることにした。しばらくCQを出していると、このバンドでもVVH局から応答がありチェイサー各局とも引き続き交信することができた。最後のVUZとの交信はアンテナの方向がズレたのか信号が弱くなってしまったようですが、なんとか交信が成立できてよかった。
 山頂にいる間に、雲も多くなり風も出てきたので寒くなってきた。下山はそのまま登ってきた道を下る。道に迷うような箇所はないので20分ほどで送電鉄塔No120がある林道終点に到着。あとは林道を駐車位置まで歩くだけ。林道脇の日当たりのよい場所には、フキノトウが顔をのぞかせていた。那須道三角点は、林道を利用すると正規な登山道はありませんが比較的楽にのぼれます。しかし、無線運用的にはあまりよいポイントではないような気がします。このポイントも三角点マニアかSOTA関係者くらいしか登らない山の一つだろう。

交信実績
 2m/FT8 5局
 6m/FT8 5局

 

 

谷間ではGPSの軌跡が乱れている

 

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