尾出山の登山口に続く寺沢林道は、数年前の台風の影響でだいぶ荒れてどこまで車で行けるかは不明であるが、林道は走れそうなところまでいくことにした。県道から林道への入口には新しい「尾出山登山」の標識が設置されていた。林道へ曲がって入っていくと、最初はごく普通の林道の状態であまり抉れているところもなく整地されている。しばらく進んでいくが、なんとなく先が不安になってきたので広いスペースに駐車することにした。このスペースにはキャタピラーのような跡や大きなタイヤの跡もあった。最近林道を整備していたような跡にみえた。
準備して出発すると、数分先で林道を整備している重機がいた。傍らの脇道に車両が止めてある。重機は林道の中央で工事中で歩いていくこともできないのでしばらく待つことにした。重機を操作している人が気が付つき、重機を少し進めて歩く場所を空けていただけたので先に進む。まさに林道を整備している最中であった。結果から考えると、あの場所に駐車して正解であった。あのまま来ても先には行けず、駐車スペースもなかった。整備中の林道を少しあるくと、高原山への分岐の標識があったが、分岐した林道に続く橋はなく流されている。尾出山へはさらに林道を進むことになる。林道は少し進むと広い駐車スペースのある場所に到着。林道の台風の影響で荒れる前は、この位置まで車で来れるようになっていたようだ。下山時には、この場所まで林道の整備が終わっていたので、こらからはここまでは車で来れるようだ。
この先からの林道は以前の台風の影響で林道とは呼べないような状態になっている箇所が多数ある。ところどころ林道の面影があるところもあるが、全体的にはかなり荒れている印象だ。林道らしき道をしばらくあるくと、林道の分岐点に到着。ここは間違えないように標識がある。岩の上の標識にはなぜか落とし物のポーチがかけてあった。ここからはしばらくは林道のような道がつづくが、沢沿いの道は登山道らしくなってくると、沢の上をトラバースするようになってきた。ロープがあるが、落ち葉の積もった登山道は滑りやすくロープを片手に慎重に進んでいく。このトラバースは沢側がかなりの勾配があり、滑落するとかなり危険地帯でした。ここを抜けると伐採地帯になる。伐採地帯にでるとこれから上る嶽ノ越が見えてきた。伐採地帯の作業道は入り組んでいるのでわかりにくい。よく見るとテープがあるので直登ではなく、作業道をジグザグに登っていくようだ。作業道の分岐点にはテープがあるのでそれに従って登っていくと、嶽ノ越に到着。ここまでも結構時間がかかった。この場所は伐採地帯の上部になり、切り株が丁度よい休憩場所になっていた。ここで小休止。
尾出山への嶽ノ越からの上りは最初は伐採地に沿うようになっているので明るく勾配もさほどではないが、徐々に勾配がきつく岩がでてきてザレた斜面になってきた。山頂までは登りごたえのある登山道が続く。注意しながらなんとか山頂に到着。山頂には祠と石碑があり、すぐ先に三角点があった。落葉しているが木々があるのであまり眺望はなかった。
登山日:2021年3月25日(木)
無線は、お天気がよくない予報なので栃木ICに下りる頃にどちらの山(尾出山|大滝山)にいくかきめることにしていたので、SOTAのアラートにはアップしていなかった。栃木県内に入った頃は晴れ間も見えたので登山時間が長い尾出山とした。ここは、比較的標高もあるのでスマホが接続できるかと期待していたが、山頂からは接続できなかった。山頂に着いたころにはお天気もあまりよくなく短時間での運用になりそうなので、HFのアンテナも持ってきていたがまずは6mFT8を運用することにした。ちょうど、山頂付近には6mのダイポールがあげられるスペースがあったのでV型ダイポールを設置。しかし、平日なのでモニタを見ても何も見えていない。北関東なのでCQを出していればそのうちコールバックがあるだろうと、「CQ Auto」にして送信を開始。しばらくは応答がなかったが、数分後に応答があった。その後もポツポツと呼ばれなんとか5局交信できた。空模様も怪しくなってきたのでこの5局で無線は終了とした。登りは1時間50分程であったので、登った道をそのまま帰れば早く帰れそうだが、同行パートナーがあの沢の上のトラバースルートは下山に使うのはやめようということなので、高原山を経由するルートとした。距離が長くなるので2時間以上はかかるだろう。
交信実績
6m/FT8 5局
尾出山から嶽ノ越までは急なザレ場が続くので慎重に下る。嶽ノ越から山田山までは一旦登ることになるが尾出山に比べれば楽な道だ。このコースは登山道はないが、尾根歩きで山田山から先は緩やかな尾根が続き距離はあるが歩きやすい。高原山の手前の下りは、一部ロープがある急坂があるが全体的によい感じのルートでした。高原山から送電線鉄塔に下り、鉄塔の下をくぐるとUターンするような感じで寺沢林道を示す標識があった。ここからは下るだけ。すぐに杉林の中のジグザグになった登山道を下っていく。この下りからは、送電線の巡視路を兼ねているようでしっかりした登山道が続いている。次の送電線の鉄塔に下ってくると、同じように寺沢林道を示す標識があり、折り返すように下っていく。また、杉林の中に入りジグザグに刻まれた道をひたすらに下っていく。杉林の中では眺望もなく、足元に花が咲いていることもないので淡々と躓かないように足を進めるだけだ。
杉林を抜けるとやっと沢の先に林道が見えてきた。いったん沢まで降りて、林道に登る。この登山口には、送電線鉄塔の巡視路のポールがあった。林道にでて下っていく。この林道は寺沢林道の支線になるようだ。林道を下っていくと、登りに通過した寺沢林道が見えてきた。この林道と寺沢林道はつながっていたが、台風の影響で橋の部分が流されて沢になってしまった。沢を渡り登り返して林道に出る。ちょうど登った時に林道を整備していた重機が通過していったあとで、沢から林道の登り箇所は新しい砂石が堆積されていた。林道にでると、少し先に重機が見えた。この先の広場になった駐車スペースまでは車が入れるようになったようだ。